ウィルムス腫瘍をどう受け止める?

・このページの内容は、International WAGR Syndrome Association(IWSA)の許可を得て、IWSAweb site上の記事を翻訳・転載したものです→こちら
・誤訳・疑問等は、訳者にお問い合わせください:m-cho◎gk9.so-net.ne.jp(送信の際◎を@に変更)
Translated by Madoka Hasegawa, July 2015

ウィルムス腫瘍をどう受け止める?
(訳者注:この記事はIWSAのウエブサイトの訳文なので、海外(特にアメリカ)と日本の慣習・文化の違いにより、日本での実情と合わない内容も含まれています。参考になる内容もあると思い、そのまま訳させていただいています)

ウィルムス腫瘍とたたかう:親、家族、友達向けの役に立つヒント
あなたは一人ではありません! あなたが今いる立場に他の親も立たされてきました。この苦境を切り抜けるための助言をあげます

・友達や家族が助けてくれるときには、援助をうけましょう。「やっかいなことも人生の一部です。そしてそれを他の人と共有しないと、あなたのことを愛している人に、あなたを十分に愛するチャンスを与えないことになります~Dinah Shore(友達と家族向けのヒントも参考にしてください)
・あなたの子どもに何が起きているかを家族や友達に伝えるための、ウエブページを作りましょう。http://www.caringbridge.org には、無料で簡単に作れるページがあり、更新や写真の掲載ができます。また、賛同者があなたや家族に、励ましのメッセージを寄せるところもあります。
・メーリングリストの仲間になりましょう。あなたと同じ経験をしてきた仲間がいて、その人たちから得られる知識、経験、支援はとても貴重なものでしょう(Wilms-kids listservのようなメーリングリストやFacebookで、ウィルムス腫瘍と検索しましょう)
・友達や家族があなたの他の子ども達の世話をしてくれるなら、何をすべきかを知らせておきましょう:毎日の日課、おけいこ事、お昼寝の時間、学校とバスの時間などのリストを冷蔵庫にはっておきましょう。ペットがいるならば、いつ/どの餌をあげるのかなどの指示もはっておきましょう。
・タブレットやノートとペンを持ち歩きましょう。日記をつけたり、メモをとるために使えます。思いついた時に、医師への質問を書き留めておきましょう。医師の話をメモしましょう。緊張しているときに物事を覚えておくのはとても大変です:ノートは物事を事実通りに記録しておくのに本当に役立ちます。
・たとえ良い知らせが期待できるときであっても、病院の受診には一人で行かないようにしましょう。もし配偶者の都合が悪いなら、友達を連れて行きましょう。実際に良い知らせなら、一緒に喜びましょう!
・病院で写真を撮りましょう。写真は、あなたと子どもが経験したことを整理して記録し、経過をみるのに役立ちます。
・兄弟は、学校でストレスを表すかもしれません。兄弟の学校の教師に、何が起きているのかを知らせておきましょう。教師が理解し援助してくれると、兄弟がストレスに対処する本当に助けになります。
・病気の子どもやその家族に、実際的な愛情と具体的な希望を与えてくれる組織を利用しましょう。いくつかの例として次のようなものがあります:
 ・Make a Wish
 ・Make A Child Smile
  
Love Quilts
・あなたの子どもが人ごみを避けなければならないなら(感染症のリスクがあるため)、人の少ない場所で楽しみましょう。そしてそういう時は、一度に一緒に出かける友人は一人か二人にしましょう。
・皆に手を洗うよう声をかけましょう。何度もです。玄関に注意書きの看板を貼っておけば、気分を害したり、個別に言われたように感じさせないでしょう。手指消毒用の小さなボトルを持ち歩きましょう。
・あなたの子どもがハイハイをやよちよち歩きなら、病院から家に帰った時は靴を脱ぐようにして(あるいは「病院用の靴」を一足決めて使う)、病院の病原菌を家に持ち込まないようにしましょう。
・人形やぬいぐるみに、傷やポートの絵を描いたり縫い付けてやると、子どもが自分の体についているものに対処するのに役立ちます。
・あなた、子ども、他の兄弟の分の、最低限必要なものを詰めた一泊分の荷物を用意しておきましょう。急にあるいは予期せず病院へ行かなければならない時に、非常に貴重です。入れておくべきものは:着替え、セーターや薄手の上着、化粧品類、ノートとペン、カメラ、ハンドクリーム、リップクリーム、あめ、雑誌や本、テレホンカード、栄養のある軽食、大事な人の電話番号、とっておきのおもちゃ、などです。
・子どもが何回治療を受けるのか目星をつけておき、回数分の小石を壷に入れておきましょう。治療の度に、子どもに石を捨てさせます。壷が空になっていくのをみて、見通しをつけられます。
・自己主張をしましょう。何かわからないことがあれば、医師や看護師にもっと説明して欲しいと頼みましょう。
・子どもと一緒に、がんについての子供向けの本を読みましょう(理解できる年齢なら)。お医者さんの道具やマスクなどを使って、自分の経験のまねごとをさせましょう。
・夫や妻に、愛していることを伝えましょう。お互いに優しくするよう努力しましょう。
・兄弟には:可能な限り、兄弟で同じ育児をし、いつもと同じようにできるようにしましょう。
・もしあなたに乳児がいるなら:あなたが病院にいる間、搾乳機、人工ミルク、おむつを提供してくれることがよくあります。
・子どもの前で、医師や病院スタッフと議論しないようにしましょう。大人が仲たがいするのをみると、子供のストレスが増します。
・あなたがシャワーを浴びたり、食事をしたり、医師と話をしたり、外の空気を吸ってくる間、子供と一緒にいてくれる「プレイスペシャリスト」(あるいはボランティア)が病院にいるかどうか、尋ねてみましょう。
・あなたの職場に、医療の必要がある家族を支援するための、寄付制度があるか調べてみましょう。同僚は、あなたが職場を離れる時間をくれるという形で、協力してくれるでしょう。
・病気の子どものことも、その兄弟のことも、できる限りいつも通りそのままで過ごすようにしましょう。習い事、サッカーの練習などは「いつも通り」にするのに役立ちます。
・自分自身をいたわりましょう。十分な睡眠をとり、健康的な食べ物を選び、散歩をして新鮮な空気を吸いましょう。陽気な音楽を聴きましょう。信頼の気持ちに気づく、あるいは再発見しましょう。援助してもらえるならいつでも、受け入れるようにしましょう。
Sharonは、Graceががんになる以前の写真を、看護師や医師に見せるために持ち歩かなければならないと、考えるようになりました。医師たちは、「彼女は体重が足りないようだ」「彼女の瞼はいつも下がっているようだ」などと言い続けました。姪は、何枚かの写真のコピーを準備し、小さなフォトブックを病院へ持っていくようにしました。その時以降、入院するときはいつも宿泊カバンの中に入れておきました。誰かがそんな風に言うたびに、Sharonはその写真を見せるようにしたし、しばらくしてからは、Graceの病室の「前に」写真を貼っておくようになりました」
「私たちは、フォトコラージュを厚紙に作って、キンコーズでラミネートしました。入院の度に持って行って、ドアの外にかけておきました。それは、看護師や医師が家でのAbbyを知るのに役立つし、そこにいるかもしれない病院の友達に、私たちも今ここにいると知らせることができます」
「子どもを、昨日までと同じように、今日も接しましょう。昨日いけなかったことは、今日もダメだし、明日もダメです。子どもにがんがあるからといって突然、規則を破っても叱られずに済むようにしてはいけません。今から一年後に子どもが「がん経験者(克服者)」になった時に、あなたの手にもてあます子どもになるだろうということを、わかっておくべきです。あなたの子どもが生き延びると思って、接しましょう」

ウィルムス腫瘍とたたかう:友達と家族はどう支援したらよいか
あなたは、助けてあげたいと本当に思っているけれど、何をすればいいかわからないのでしょう。いくつか実用的な提案を示します
・あなたが何をしてあげられるのか、はっきりしましょう
  ・他の兄弟の子守り、放課後のお迎え、宿題の手伝い
  ・洗濯をする
  ・家の掃除をする
  ・庭仕事をする
  ・ペットの世話をする
  ・遠方から来る親戚を、空港に迎えに行く
  ・夕食の支度をする
  ・通院の手伝い
  ・用事を済ませる:食料品店へのおつかいや、処方薬をもらいに行く
・もしあなたの申し出を断られたら、また別の時に声をかけてみましょう。
・「ポイントパーソン」になりましょう。ポイントパーソンとは、友達や家族に電話して、情報を伝え、最新情報を連絡する役割を一手に引き受ける人です。
・病気の子どもにカードや贈り物を送るのなら、他の兄弟の分も忘れないようにしましょう。小さな、包装したプレゼントを一つの袋に詰めておいて、病気の子どもが贈り物を受け取る時はいつでも、兄弟にも何かうれしいものがあるようにしていました。
・ギフトカードは特に役に立ちます:食料品、ガソリン、テイクアウトorファストフード、携帯電話の時間料金(プリペイドカード)、ビデオ、ビデオゲームレンタルに使えるものなどです。
・定期的にその家族に食事を作り持っていけるよう、仲間で分担しましょう。洗ったり返したりしなくて済む、使い捨ての容器をつかいましょう。冷凍しておき、必要な時電子レンジに入れればよい食事が、とても役立ちます。
・次のようなことを言うのは避けましょう:
  ・「あなたがどう感じているかわかります」(たとえあなた自身もがんの子どもを持っていたとしても、それぞれの経験は異なるものです)
  ・「あなたはとても強いわ。私ならこんなことできない」(そうしたくてしている親がいるでしょうか?)
  ・「これは神様の意思です/あなたが乗り越えられないことを、神様は与えない」(宗教的なことを話題にするのは、当事者である親がしたらにしましょう)
・次のように言いましょう:
  ・「調子はどう?」(そして「傾聴」します)
  ・「大変な経験をしておられるのがお気の毒です」
  ・「何と言ったらよいか言葉が見つかりませんが、私が気にかけていることを知っておいてね」
・家族のプライバシーを尊重しましょう:許可なしに、他の人とその家族のプライベートなことを話題にしないように。
・必要経費を支援するために、資金集めの催しを計画しましょう(ただし、まずはご両親に相談しましょう)
・病院へお見舞いに行くなら:部屋に入る前に必ず手を洗いましょう。あなたの体調がよくない時には絶対に行ってはいけません。
・病院で付き添いをしている親御さんに持っていくと良いもの
  ・栄養のある軽食
  ・雑誌や本
  ・着心地の良い服、例えばスウェットシャツ、セーター、上着など(病院は寒いことがよくあります)
  ・電子レンジが使えるなら、冷蔵保存の必要ないスープや食事
  ・病院のカフェテリアや軽食堂で使えるように、5ドル紙幣を包む
  ・メモ用紙、ネイルケア用品、洗濯洗剤、ハンドローション、気軽に読めるもの(自分だったらどうだろうと、考えてみてください。「自分が1週間家に帰れないとしたら、何が必要だろうか?」そして思いついたものを袋に入れましょう。
  ・親がしばらく病院の部屋から出かけられるように、子どもをみていてあげると申し出る

「シャボン玉、Silly String(缶からプラスチックの糸をエアゾルで飛ばすおもちゃ)、ジョークブック、Marx Brothersのビデオ、転写シールのタトゥーを持って病院や家に現れるような、楽しい友人でいましょう。浮かない顔をして部屋に入ってくることがないようにしないと、人生が恐ろしくなってしまいます。ママにもパパにもいえることです」

「親友の1人は、一巻の紙と塗装用のテープ(糊の跡が残らない種類のもの)、1箱のマーカーペンを持って病院にあらわれました。彼女は、壁を紙で覆い、息子を訪れてきた人たちが息子のために絵を描き、ジョークを書き、面白い一言を書き、名前のサインを残すようにしました。もちろん、息子自身もお絵かきをしたがりました!気晴らしは、一番肝心なことです。」

「友人は、レストランへ行き、私たち皆のための食べ物を買って、病室に来たものでした。小児腫瘍科9番の部屋でパーティです!」(もちろんご両親にまず相談してから)

最初だけではなく、長期間連絡を取り合うようにしましょう。カード、手紙、電話、メールや実際の手助けは、診断された直後だけでなく治療の最中にも、大事だしありがたいものです。

「この期間中本当によくしてくれた4人の友達がいます。クリスマスに、「足跡」の飾りのついたチャームブレスレットをそれぞれにあげました。私が自分の人生のこの時期のことを回想するなら、「砂に押し残された足跡」の詩のように、皆の足跡を見ます」

ウィルムス腫瘍とたたかう:がんと診断された子の兄弟を助けるヒント
Melanie Goldish, executive directorSuperSibs より
・彼ら自身の名前で、紹介しましょう(「Jimmyの兄/姉」ではなく)
・兄弟自身が、どうしているか尋ねましょう―そしてちゃんと聞きましょう。(彼らの兄弟/姉妹の検査結果がどうだったかなどを、いつも尋ねることはやめましょう。子ども達は、がん以外の生活を求めています!)
・兄弟とだけ過ごす特別な時間を持てるように、親を解放してあげましょう。多くの兄弟たちは、自分だけと親が過ごす時間がほとんどなくて、見捨てられた気分や困惑した気持ちでいます。
・兄弟宛ての楽しい手紙を送りましょう―個別の名前宛てに!
・あなたの家族と一緒にする楽しいことに、兄弟たちを誘ってあげて、彼らが特別な存在で必要とされていると感じられるようにします。
・兄弟たちが病院へお見舞いにいくのに、車で送り迎えをすることを申し出てあげましょう。お見舞いの行き来を、いつも調整できるとは限らないものです。
・兄弟たちに、自分は一人ではないと気づかせましょう。このような状況に置かれた子ども達は、怒り、嫉妬、罪悪感、恐れ、忘れられているような気持ちを感じる子が多いです。適切な援助をしてくれる誰か―もちろんあなたでもーと心を通わせるよう、兄弟を励ましましょう。
・兄弟自身が何かを成し遂げたら誇りに思う気持ちを、表現してあげましょう。彼らがいかに特別な存在であるかを伝えましょう。
・兄弟たちに、自分が経験している気持ちを伝えるお話を書いたり、絵をかくように薦めましょう。感情のはけ口を見つけることは、心の健康に非常に良いことです。

参考:
*The parents and families of the Wilms-Kids email listserv: http://www.acor.org
 
and the parents and families of the International WAGR Syndrome Association: http://www.wagr.org
*The New England Coalition for Cancer Survivorship, http://www.neccs.org
*CureSearch, http://www.curesearch.org
*Ped-Onc Resource Center, http://www.acor.org
*SuperSibs, http://www.supersibs.org
*Wonders & Worries, http://www.wondersandworries.org

Kelly Trout, BSN, RN
Health Consultant, International WAGR Syndrome Association
最終更新:20142

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